レーザーポインターの見え易さを表すのはW(ワット)と言う単位
レーザーポインターの規格で、見え易さに関連するのは波長と出力の二つになります。
波長は簡単に言えば光の色なのですが、実は人間の目の見え易さは色によってかなり異なると言う性質を持っています。
もう一つの出力とは、どの様な規格なのでしょうか?
目次
明るさの単位はlmやlux
光の見え易さと言うと明るさ、明るさの単位はlm(ルーメン)やlux(ルクス)などになります。
lmは光源が発する明るさの単位であり、luxの方は照らされた場所の明るさと言う違いがあります。
実際、照明機器は◯◯ルーメンだとかの表示もありますよね。
レーザーポインターの単位ではW
でもレーザーポインターでは明るさの単位では無く出力..しかも単位はmW(ミリワット)?
Wは学校で習った事がある単位だと思いますが、1秒当たり1J(ジュール)の仕事率(J/s)です。
紛らわしいのは電気製品でもWが使われていますが、そちらのWはあくまでも電気が入力された力であり、出てくる力では無いのです。
しかしながらレーザーポインターでは出て来たレーザーの出てくる力、出力をWと言う単位で表しています。
そしてWの前に付くmは、国際単位系 (SI) での接頭辞の一つで1,000分の1を表しています。
身の回りでは長さの単位としてmm(ミリメーター)、1,000分の1m(メートル)と言うのを使っていますよね、それと同じです。
lmとWのちょっと複雑な関係
実は683lm = 1Wと決められています。
メッチャ、シンプルじゃん!..と思ってしまったかもしれませんが、これを複雑にしてしまうのが人間の目の性質なのです。
冒頭に言及しましたが人間の目は色によって見え易さが異なります。
先程の683lm = 1Wと言うのは人間が最も見え易い波長(=色)である555nmでの等式です。
人間の目が波長によって見え易さが異なるのを、比視感度、その相関を表したグラフを比視感度曲線と呼んでいます。
同じ1Wだとしても、緑色光のレーザーポインターの波長である532nmでは546lmと少なくなってしまうのです。(555nmの凡そ0.8倍)
レーザーポインターの単位は何故mW?のまとめ
私達はどちらかと言うと見え易さと言う方に興味を持ってしまうので、明るさのlmとかの単位で考えたくなってしまいます。
しかしながらレーザーの世界では人間の目に対してでは無い所にフォーカスしているので、波長依存性の無いWと言う単位を主に使っているのです。
だから同じ1mWと言う出力のレーザーポインターであっても、波長によって見え易さが異なると言う事になるのですね。